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zoom RSS シビリアンコントロールの認識違い

<<   作成日時 : 2010/11/18 19:16   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 19 / トラックバック 0 / コメント 2

仙石官房長官の一日一暴言というか、一日一失言というか
そんなものが取り沙汰される今日この頃ですね。
色々考えるのがもう面倒くさくなってきたところですが
これまで国民が敢えて考える必要がなかったことや
専門家以外の目にはあまり触れる必要のなかったことが
民主党政権になって沢山出てきています。


さて、今回考えさせられた件の発端は、入間基地の航空祭。
後援会「航友会」の会長挨拶の内容を受けて
政府が来賓の選別や発言内容の記録と保存を
通達として出したニュース。

挨拶の内容については、産経新聞の阿比留氏のブログに上がっています。
2010/11/17付 表現の自由と入間基地での航友会会長あいさつ



自衛隊施設では表現の自由制限 仙谷氏、自民「検閲」と反発
47NEWS http://www.47news.jp/CN/201011/CN2010111801000305.html

 仙谷由人官房長官は18日午前の参院予算委員会で、防衛省が自衛隊関連施設での行事に政治的発言をする者を事実上呼ばないよう通達を出していたことに関し「民間人であろうとも自衛隊施設の中では、表現の自由は制限される」と明言した。同時に「そうしないと自衛隊が、政治に関与したと誤解を受ける。自衛隊員を一定の政治的方向性に向けさせようとする発言は遠慮してほしいという通達は許容される」と述べ、通達に問題はないと強調した。

 自民党など野党は通達に対し、憲法に規定された「表現の自由」を侵害すると問題視しており、仙谷氏の発言を受け反発をさらに強めそうだ。

 これに関連し、防衛省は午前の自民党国防部会で、自衛隊関連行事に出席する民間団体代表の来賓発言を記録し、大臣官房文書課で管理するとした事務連絡を全国の各機関・部隊に出したことを明らかにした。通達に連動した対応で、自民党議員からは「検閲そのもので、憲法違反だ」(浜田靖一前防衛相)と批判が相次いだ。

 事務連絡は大臣官房文書課長名で11月10日に発出。自衛隊施設内で行われる行事などを対象としている。



ねこねこ個人としては、来客者に対するスピーチであっても
挨拶の終盤で現政権に対する批判に留まらず
現政権の顔ぶれは、左翼ばかりである。みんなで、一刻も早く菅政権をぶっつぶして、昔の自民党政権に戻しましょう。皆さんそうでしょう。民主党政権では国がもたない。

とやってしまったのは、特定政党への支持誘導で
航空祭開催への祝辞としては不適切だったんじゃないかと。
 極左ばっかりの「民主党政権では国がもたない」のは本当にその通りではありますが。
自衛隊施設内での政治活動と看做されても仕方ないですよね。

かと言って政権側から直接航友会へ云々することもあり得ない話だし、
 ひょっとしたらそれをやろうとして踏みとどまったのかなという印象もありますが
自衛隊側が、民間の後援団体のスピーチ内容に踏み込むことも無理無茶な話。
それを公に通達出しちゃったもんだから
「じゃぁ記録を取って提出させるか・・・」となったっぽいですね。

どっちかって言うと、きちんとした戦略や外交方針のない現政権がだらしないから起きたとも言えるわけで、尖閣事件のビデオ流出と同根だと思うのですが、その対処がこうやってよりコントロールできない状況という間違った方向へ間違った方向へと“向かってしまう”のは、マネジメントに関して致命的に能力に欠ける所以です。
そんなもん、怒って公に通達出すほどのことじゃない。
現場の制服組と大臣が非公式にでも話して
真意を質して暗にクギさしておけばいいだけのことです。


この件に関して、またつつかれるような答弁をしている仙石官房長官ですが、
「自衛隊を政治的に関与させない」という基本を踏まえていることや
議会によって縛られるべき、文民統制の認識はその通りなんですね。

ただ、この人が言うとウソくさい(笑)

これまでの官房長官としての発言も
権力志向が強いし、見ていて不愉快というのもありますけど
大声で「俺は偉いんだ。俺が従えって言うんだから、お前ら従え」
って言っている印象が強い。

先日の写真報道のあり方見直し云々と同じで
自身の管理の甘さから来る問題を力でねじ伏せて
「文民が従えって言ってるんだから文民統制」
と言い張っているような。

責任を持って外交方針や政策を立てて
議会でその承認を得、その外交の延長上に
軍備があるという考え方をきちんと持つこと、
非常事態における超法規措置としての武力行使は
全てその責任が最高指揮官である内閣総理大臣に帰属すること、
内閣総理大臣率いる内閣全体が議会のコントロールを受けること、
これが文民統制なんです。

日本のように自衛能力だけの軍隊であろうが、
米国のように他国を先制攻撃できる軍隊であろうが、
議会制民主主義の国であれば基本概念は同じです。

仙石官房長官の文民統制に関する致命的な誤解は、
シビリアンコントロールの主体が「内閣」ではなく
議会、ひいては国民であると認識されていないところでしょうか。
民主主義の手法で選ばれた自分たちの言うことを聞け、では決してありません。
それ言ったら、第2次大戦当時のドイツだって民主主義の手法で選ばれたヒトラーが政権持ってたわけですから。

ここが、現内閣とそれに対する批判が出てこない与党に、
絶対的な不信感を持つ決定的な理由ですねぇ。


このシビリアンコントロールに関する認識違いがあるのは
仙石官房長官の答弁で納得しました。

仙谷氏「自衛隊は暴力装置」 抗議受け謝罪、首相も陳謝
47NEWS http://www.47news.jp/CN/201011/CN2010111801000326.html

 仙谷由人官房長官は18日午前の参院予算委員会で、自衛隊を「暴力装置」と表現した。質問者の自民党の世耕弘成氏から抗議を受け、「実力組織」と言い換えた上で「不適当だった。自衛隊の皆さまには謝罪します」と述べた。

 これに関し菅直人首相は午後の参院予算委で「自衛隊の皆さんのプライドを傷つけることになり、おわびする」と陳謝し、仙谷氏に注意する考えを示した。自民党の丸川珠代氏への答弁。

 仙谷氏は、公務員の政治的中立についての世耕氏への答弁で「暴力装置でもある自衛隊、ある種の軍事組織だから特段の政治的な中立性が確保されなければならない」と発言した。


「暴力装置」という言葉が叩かれ始めていますけど
これも文民統制の誤認識からくるものかなと考えれば腑に落ちます。

もとはと言えば、社会学における「暴力に対応できるのは、より組織された暴力である」という意味での言葉なので、軍備や警察力に関する概念としてあるっちゃあるんです。
仙石氏の場合は、法哲学とか政治哲学とかの学問でやってらっしゃるから出てきたのだと思うんですけどね。

ただ、現在内閣のポストにある方の発言として考えた時に、
非常に軍備を前時代的に見ているのかなぁと感じますね。
日本は既にそういった概念を、現行憲法によって手放していて、
且つ対内的には社会全体が非常に安定した状態で
高度成長以降は保たれてきましたから
実際のところ領土内での部隊展開は経験せず
警察で事足りてきたわけです。

対内・外ともにこの概念をいまだ持ち続けているのは、例えば
中国の人民解放軍というのがこれに当たるんじゃないでしょうか。


人民解放軍は中国共産党の“私兵”ですが、
日本の自衛隊は、「時の政権のための兵」ではありません。
野党の方々は、言葉尻を捉えて謝罪撤回させるよりも
菅内閣の要、仙石官房長官の「文民統制」に関する認識を
詳しく質してみたらいかがでしょう。


こういう認識の内閣が出してきたのが以下。

「歩兵」など旧軍用語復活 新防衛大綱で民主案
47NEWS http://www.47news.jp/CN/201011/CN2010111701000921.html

 政府が年末に策定する新たな防衛計画大綱に連動し、民主党の外交・安全保障調査会(中川正春会長)が取りまとめた提言案で、専守防衛を趣旨とする憲法に照らして陸上自衛隊が用いている「普通科」の言葉を「歩兵」に変更するなど旧日本軍の用語を復活させるよう求めていることが17日、分かった。同時に、陸海空各自衛隊のトップである幕僚長や統合幕僚長を天皇の認証官ポストにするよう提唱している。

 いずれも自衛隊サイドで長年にわたり願望が強いとされる。旧日本軍を想起させる復古的な動きに対して世論の批判は避けられない。政府側でも否定的に受け止められる公算が大きく、新防衛大綱に盛り込まれる見通しは立っていない。

 提言案によると、自衛隊内部の呼称のうち、例示として陸自の普通科を「歩兵」、1佐を「大佐」、2佐を「中佐」とそれぞれ変更するなど他国軍と同様に軍隊の用語に統一するよう促している。これに沿えば、現在の陸自の将官は「大将」「中将」などとなり、統合幕僚監部は「統合参謀本部」、運用は「作戦」、自衛隊の警察に相当する警務官は「憲兵」との呼称に変わってしまう。

 ただ自衛隊はこれまでいわゆる戦力不保持や交戦権否認を規定する憲法9条との整合性を保つためとして、通常の軍隊で使用されている言葉をあえて避けてきた経緯がある。


用語はキホン別になんだっていいんです。
軍用語を使っていないでここまで来たので、
実際の作戦行動に支障が出なければ
敢えてここで変える必要があるのかしら。

でも、何よりもえっ?と思ったのが
強調させて頂いた部分、認証官ポストにするというところですね。
これは上に書いた文民統制をどう認識しているのか
この内閣にはそこからきちんと答えさせてからにしてほしいです。

あくまでも、任命権者が任命し、陛下がそれを認証のみする形ではありますが、
上記のように「自衛隊は内閣の軍隊」という認識で、
その権威付けの為にこれを導入するというのなら大反対です。
市民に対して銃口向けかねないから。
 自民党政権下では、こんな心配しなかったですけどねぇ(苦笑)

現在防衛大臣と副大臣が認証されていますから
今の内閣ではそれで十分じゃないかなと。

本来的には、武官をきちんと認証して頂くことで自衛隊の位置付けがよりはっきりするわけですから、不安はありますがきちんとプロセスを踏んで決めていけるものであれば、議論をしていくのは反対ではありません。
自衛隊自体の位置付けをどう考えるのか、以前も書きましたが専守防衛を今後も是としていくのか、国民のコンセンサスを背景に立法府できちんと承認された上で進めていくことが大切です。
ですが、これが国の根幹に関わり、現行憲法にも関わることだと現内閣は認識して出してきてるのだろうかと考えると、「??」となります。

現内閣は不信任できるものならしたいので、国の根幹に関わるこの件は
野党によくよく政権の真意を問い質した上で進めて頂くか
民主党以外の政権になってからやってもらいたいです。


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内 容 ニックネーム/日時
実は、「1番じゃなきゃ・・・」で有名な議員も仕分けで「自衛官の定員を減らせ」と防衛省の職員に言っているんですよ。自衛隊の定員は国会が決めた防衛省設置法に決まっているんです。防衛省の職員が決めたことではありません。誰が何を決めているのか分からない人たちに、文民統制とか難しいことは分からないと思う。
名無しの自衛官
2011/01/01 08:32
>>名無しの自衛官さん
あけましておめでとうございます^^

いかに選挙が「人気投票」と化しているかよく分かりますね。政治のできない者を選び出す愚は、有権者の勉強不足でもあります。
今の政権は、もう最低限でいいので、分からないのなら今すぐ学んで認識を改めてもらいたいことが沢山ありますね。そして何か大きく変えようとするのはもう止めてもらいたいです。
ねこねこ
2011/01/06 00:54

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