他国の文化や宗教的背景を尊重することは、大切なことなのに・・・。・゚・(ノД`)

騒ぎが広がっていますね、風刺画の件。
なんでこんなにまで騒ぎになるんでしょうか・・・。
生活と宗教がそれほど密接でない日本にいると、実感できなかったりしますけど。
でもちょっと疑問に思ったこともあり調べてみたら、実は身近に似たような問題が転がっていることに気づいてしまったので、記事にしてみます。
宗教的なことは知識が浅いので、間違ったこと書くかも・・・と、先に言い訳(汗)。

とりあえず、フランスにも飛び火したニュースを。

■風刺画掲載に抗議、パリで7000人デモ
Sankei Web記事 http://www.sankei.co.jp/news/060212/kok029.htm
 イスラム教預言者ムハンマドの風刺漫画を欧州各国の新聞が掲載したことに抗議するイスラム教徒らのデモ行進が11日、パリで行われた。

 デモには警察発表で約7000人が参加。「宗教の尊重と表現の自由は矛盾しない」「侮辱をやめよ」などの横断幕を掲げパリのレピュブリック広場から約3キロ行進した。(後略)(記事文中より抜粋)

かねてからフランス国内でも学校でイスラム教徒の女生徒のスカーフを禁止してみたりと軋轢はありましたが、下のニュースを読めば今回のデモはある意味起きても当たり前かなぁ・・・って気がします。
■仏紙、風刺画問題を特集…売り上げ3倍も仏大統領は批判
SANSPO. COM記事 http://www.sanspo.com/shakai/top/sha200602/sha2006021011.html
仏の漫画週刊紙が8日発売の紙面で、イスラム教預言者ムハンマドの風刺画問題を特集。挑発とも受け取れる多数の風刺画や見出しを掲げ、イスラム教徒の反発が激化する恐れがある。
    (中略)
風刺画を特集したのはシャルリー・エブド紙。1面で「原理主義者についていけないムハンマド」の見出しとともに、ムハンマドが顔を覆いながら「愚か者に愛されるのはつらい」と嘆く構図の新たな風刺画を掲載。ほか発端となったデンマーク紙の風刺画を転載するなど、全16ページのうち11ページで風刺画問題を取り上げた。同紙は特集号の売り上げが通常の3倍の40万部近くに達するとみている。(後略)(記事文中より抜粋)

こういうのを火に油を注ぐ、と言うんですな。


ところで、発端となったデンマークは王室を戴く立憲君主国。
ヨーロッパ最古の王室と言われていて、日本の皇室との交流も深いとか。
王室をはじめ国民の9割が福音ルーテル教(プロテスタントの一派)を信仰しているキリスト教国。
近年は移民・難民に関して強硬政策を取っているそうなので、そんな背景も今回の事件がここまで大きくなった一因と考えられる・・・かも?
■外務省HP『デンマーク王国』 http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/denmark/data.html


どこの国においても“報道の自由”ていうのは、諸刃の剣だったりしますね。
自国内での報道に限れば支持者が多い記事でも、海外から見れば
「なんだそりゃ?」
ってことは多い。

身近な例だと、韓国とかね(笑)。
天皇陛下を「日王」とか書かれると、その意味や言葉の来歴を知った以上、やっぱカチン☆とかくるわけで。
中央日報とかが書く記事をなんとなーく生暖か~く読んでしまうのは、
その記事がまさにその国の国内と施政者に向けてのみ書かれているから、
私ら外国人からすれば「なんだそりゃ?」ってことに。


で、日本の場合、日常を宗教的な指針に厳格に従って生活している人ってのは少なくて、今回の件がどれ程「なんだそりゃ?」なのか実感できないですけど・・・生活自体が信仰の実践になっている場合、生活自体をひっくり返されるようなものだというのは分かります。
特にイスラム教って、宗派によって厳格だったりある程度戒律が緩やかだったりもするそうですが、他のどの宗教よりもどっかり普段の生活に根を下ろしている信仰なんだと思うんですよね。

しかも偶像崇拝を禁じているという根本の理由から肖像を一切禁じている預言者の似顔絵を、しかも風刺画でテロリストのように描いてるとあれば、掲載した新聞社が“不見識”の謗りを受けてもしょうがない。
テロリストを風刺する絵なら、何もムハンマドの絵にする必要はどこにもないんだから。
しかも抗議行動がされた後、他の国でも掲載しちゃうってのは、報道機関の良識って一体どうなの?とも思う。
(日本のTVの某情報番組はもっと酷い。件の風刺画にモザイクかけて「これが問題の絵です。配慮して絵そのものは見えなくしています!」ってやってたのを見かけて卒倒しそうになりましたが・・・だったらフリップ出さないほうがマシだろアホちゃうかと。)


上の批判を踏まえつつも、やっぱり・・・私にはちょっと行き過ぎに見えるんですよね、抗議行動が。

ここでお断りしておきたいんですけど、決して他人事に思ってるわけではありません。
とは言え特定の宗教に属しているわけではないので、真にイスラム教徒の方々の怒りを理解することはやはり難しい。
その上で誤解を恐れずに敢えて書きます。

第三者的に見ると、掲載した新聞社に対して抗議するにしても、その新聞社が所属する国に対してまで謝罪を求めるのはどうかなぁ・・・って思うんです。
何も一つの新聞社に掲載された“風刺画”が、一国全体の意見って訳じゃないんだし。
外相がやっぱり謝罪を突っぱねましたけど、だからって大使館に対する破壊行為、デモの暴徒化、相手国の国旗を焼いたり(日本もよく某国に国旗焼かれてますけど^^;)・・・。
エスカレートすればする程、“国として”謝罪するのは難しくなるでしょうし。

結局、相手国の宗教背景とか報道の表現に関する考え方とかを、抗議する側も理解しようとしていないように見える訳で(相手国がキリスト教国だから余計火がついてるってのもあるんでしょうが)。
表現が明らかに行き過ぎなんだから憤慨するのも抗議するのも当たり前、でも暴力に訴えるのはやはりどうかと思う。

・・・と思っていたら、今回ばかりは諌める声も出ていました。
■マレーシア首相、イスラム教徒と西洋社会の相互尊重呼びかけ
NIKKEI NET記事 http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20060210AT2M1002410022006.html
■宗教指導者 沈静化訴え デンマーク 風刺画で共同声明
中日新聞記事 http://www.chunichi.co.jp/00/kok/20060210/eve_____kok_____001.shtml


中東で続く紛争も、エネルギーの問題とたくさんの国同士の利害が絡んで複雑化しているけれど、結局正体は宗教紛争だったりしますよねぇ。
仮に石油に代わる新しいエネルギーが世界中のエネルギーを賄う日が来ても、今のままでは紛争はなくならないような気もします。

しかもその紛争を逃れてきた移民や難民が、長い間社会に受容れられない、また自らも溶け込めないことで軋轢が積もり、更に相互の理解を阻んで新しい火種になる。


・・・もう、なんて言うか・・・正にAQループっていうんですかね、こういうの。

しかし、日本も他人事じゃありません。
昨年7月付の記事ですが、読むとどっかで聞いた話だよなぁ・・・っていうのがありました。
【デンマークの陶磁器 Blog RoyalBlueDK】さんの記事
『2005年07月09日 デンマークがテロの標的に名指し』
と、その中で紹介されている昨年2月付の記事
【デンマーク・アンデルセン・ヤコブセン・スミマセン】さんの
『2005/02/26 デンマーク人の寛容さも限界?』

さて、どこで聞いたかな・・・ていうのは敢えて言いません(笑)。

日本も近隣国とは違う価値観で生活している国(ある意味宗教的価値観の相違とも言えそうですね、“日本古来の価値観+欧米的世界観”vs“古来からの儒教的価値観+中華思想”)ですから、下手すれば同じ道を辿る危険はありありなんだなぁ・・・と。

洋の東西を問わず、違う価値観同士理解し合うというのは・・・
なんとも険しい道のりですね。
特に、感情が入る場合は。

この記事へのコメント

2006年02月13日 15:44
この問題は非常に厄介です。宗教間の対立は難しいですから。
このニュースを聞いた時に、正直意外に思いました。宗教の難しさを知っているハズの欧米人らしくないな、と。でもそれに移民問題が絡んでいたとは・・・だからこのような『暴挙?』に出たのですか。
なんだか、知れば知るほど『他人事』とは思えない事件です。
一方が、しかも他国で無理やり自分たちの認識を押し付けようとしたら、絶対上手くいくはずがないのに。だからこその『相互理解』なのですが・・・。
隣の某国の方々は、どう思っているのでしょうか?
ねこねこ
2006年02月13日 20:20
>彦さん
今回の件は風刺画を掲載したヨーロッパ側が譲歩すべきかなとも思うんですけど、両方とも己の価値観に凝り固まってると解決しないでしょうね。

こういう時、宗教的なバックグラウンドが希薄な日本は何もできないわけなんですけど、明日は我が身と思っといた方がいいでしょうねぇ。

某国関係者とは突っ込んだ話がしにくいですよね。例え個人レベルで『相互理解』が得られたとしても、そのせいで相手が自国でどんな立場に立たされるか考えちゃうと、正直ちょっと引いちゃいます。
2006年02月14日 10:02
>そのせいで相手が自国でどんな立場に立たされるか考えちゃうと

そうなんですよ。他国の人間がそこまで考えてあげなくてはならないくらい、アノ国の反日感情は異常です。
ましてや、『親日などという間違った考えを持つようになる可能性のある反日教育は、更なるグレードアップをしなくてはならない』みたいなことを平気で言っちゃえる国ですからね。
よくよく日本が嫌いなんでしょうけど、でもその割りには・・・なんですよねェ。
ねこねこ
2006年02月14日 18:26
>彦さん
反日教育もさることながら、言論統制も物凄いですからね。
戦時中の日本みたいです。
ZEZE
2006年02月15日 00:40
この問題は正解がない問題ですね。
日本人では知り得ない問題。
彦勘助さんの認識が普通だと思います。
コソボ紛争でさえ、日本人には、納得がいきませんでしたから、今まで(何十年)真向かいに暮らしてきた人間を、自分の信じる宗教と違うというだけで
一族殺せるのだから。
日本人は宗教の認識が甘すぎます。
親友なのに宗教が違うだけで、殺し合いますから。
マスゴミは理解しているのでしょうか?

ねこねこ
2006年02月15日 04:16
>ZEZEさん
日本の宗教認識もまた世界の中では特殊ですが、“言論の自由”に関する認識もヨーロッパと日本では大きく隔たりがあるようです。
ヨーロッパのマスコミが何故掲載に固執したのか・・・。彼らにとってもまたそれが絶対に譲れないものだったから、ということみたいです。結局宗教・民族・移民の問題に加えて、歴史的な部分にも触れるようなので・・・溝は深いですね。
【参考】http://allabout.co.jp/career/politicsabc/
closeup/CU20060207A/index.htm
2006年02月15日 11:29
ヨーロッパのマスコミの立場=自由主義であり、
イスラム教徒=宗教者。
主義主張vs宗教の面があるみたいですね。この点に関しては、日本人は本当に疎い。宗教に関してはあちこち齧っているのでなんとか分かりますが、主義主張の方はちょっと・・・。結局「どちらも正しい」って事になっちゃいます。誰か仲裁者は・・・いないだろうなァ。
2006年02月22日 16:54
じゃあ、今この話を伺えもしたので、ぼくが仲裁者ということで。
(君がしたのは、認識論的切断を
介しての<止揚>だからね。)
<国>に対しての過ぎる思弁では
ないのだからね。その開けた
『世界市民』レベルの
このような統制による
個人のささやかな実感は、証言たりうるでしょう?断っておくと、
ぼくが、クリスチャンであることと何も矛盾しませんしね。
2013年09月12日 22:13
突然訪問します失礼しました。あなたのブログはとてもすばらしいです、本当に感心しました!

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