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zoom RSS 日本は、そんなに入国と滞在の手続きが面倒ですか?

<<   作成日時 : 2009/07/10 21:15   >>

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だいぶ前のことですが、海外(主に米国)に不法滞在する日本人の若者について、TVの番組かなにかで見たことがありました。
最初は語学留学で海外に行き、学校に通うことが続かなくなったり授業料が捻出できなくなったりして生活も逼迫し、帰国するにできないまま(あるいは帰国したくないという気持ちから)不法滞在となるケースだったと思います。
金がなくても、極端な話、本気で帰国したいと思えば強制送還(日本の法用語では退去強制というそうです)で帰ってこれるじゃまいか〜、なんて当時は思ったんですけどね(笑)


最近では記憶に新しいカルデロン一家の在留許可の問題もありましたが、法務省が在留特別許可に関するガイドラインを改定したということです。

YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090710-OYT1T00528.htm
「子どもが在学」など例示…在留特別許可で新指針
 法務省は10日、不法滞在の外国人に対して、どのような場合に特別に日本滞在を許可するかを示すガイドライン(指針)を改定したと発表した。

 許可の基準を従来より緩和したものではないが、判断の際に特に重視する要素として「子どもが小中高校に在学していること」などを具体的に示した。自発的な出頭を促すことで、国内に約13万人いるとされる不法滞在者を減らす狙いだ。

 法相は、強制退去手続きに対して異議を申し立てた不法滞在者に対し、裁量で「在留特別許可」を出すことができる。2006年に公表したガイドラインでは、許可の要件を「人道的配慮が必要な時」などとしたが、支援団体などからは「基準があいまいで、強制送還を恐れる人が出頭しにくい」との声が上がっていた。

 新ガイドラインでは、許可しやすい事情として〈1〉子どもが日本の小中高校に在学中〈2〉不法滞在を自ら入国管理局に申告した〈3〉難病の親族を看護する必要がある――などを示した。子どもがいるケースについては「(子どもが)10年以上在住していることが目安」と例示されている。

 また、不許可になりやすい事情としては、偽造旅券で入国した場合などを挙げた。3月に中学生の長女だけに許可が出た埼玉県のフィリピン人一家のケースでは、両親は他人名義の旅券で不法入国しており、在留期限が切れて滞在する事例よりも悪質性が高いと判断された。同省では新ガイドラインについて、「従来の判断を変えるものではない」としている。

 在留外国人を支援するNGO「APFS」(東京)の山口智之代表は新ガイドラインについて、「摘発を恐れ、隠れて暮らす家族は多い。自ら出頭することで滞在が許可されやすくなると分かれば、出頭者も増えると思われる」と話している。


日本国内の治安の点から見ても、出頭を促す形をまず作ることは必要だと思います。
出頭をしない場合、当事者にとって不利になる(事情の斟酌等がされにくくなるなど)可能性が高いということになり、退去強制に関する聴取の簡素化なども図ることができるでしょう。

また、不法入国に端を発する事例(カルデロン一家の件ですね)についても言及されていますが、非常にまともな判断であると思います。

ただし、最後のNGO代表の言
「摘発を恐れ、隠れて暮らす家族は多い。自ら出頭することで滞在が許可されやすくなると分かれば、出頭者も増えると思われる」

については、非常に不安定な要素だという印象を受けました。

というのも、この改定はどこをどう読んでも
出頭することで滞在が許可されやすくなる
ものではないからです。
むしろ、
出頭しない場合、退去強制になる可能性が高くなる
ものではないでしょうか(むしろそうでないと意味がないんですけどね、本当は)

それを、支援者の方々はよく理解した上で、在留外国人の支援にあたってくださればいいのですが、そうでない場合
「出頭したけど、滞在が許可されないじゃないか!」
ということになり、余計に不法滞在者が地下に潜ってしまうことも考えられます。

まっとうに支援を行っている人たちは問題ないと思うのですが、日本というのは以下のような記事を大手新聞社が配信している国ですから、利用されないように気をつけていただきたいものです。

毎日.jp http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090710dde041010013000c.html
在留特別許可:新指針 「不法滞在者に希望」支援者団体など評価
 ◇処遇「差別」に批判も

 外国人受け入れへの前進か、それとも停滞か。法務省が10日発表した在留特別許可のガイドライン見直しについて、外国人の支援団体や学者からは評価と反論の声が聞こえる。

 埼玉県蕨市のカルデロンさん一家は3月、当時13歳の長女にだけ在留特別許可が認められ、両親はフィリピンへの退去強制を命じられた。一家を支援したNPO在日外国人教育生活相談センター(横浜市)の竹川真理子センター長は「これまで許可の線引きがあいまいで、不法滞在の親は子供を心配して自首しづらい空気があった。カルデロンさんの件でその空気が強まっていたが、ガイドライン見直しで希望を持てる家族もいると思う」と評価する。一方で「未就学児や、親が不法入国の場合は消極要素となり、状況によって処遇に差が付けられるのは子供の人権擁護の面で問題がある。家族を養うため不法入国せざるを得ない人々の現実も見てほしい」と話した。

 中央大法科大学院の横田洋三教授(国際法)は「透明性の確保で、不安定な状況のまま日陰で生活してきた人も希望が持てる。許可を積極的に認める方向が強まるだろう」と評価したうえで、「消極要素についても法相の裁量の幅を狭めており、すべてに門戸を開いたわけでもない。重大な違法行為にはより厳しい対応になる可能性もある」と指摘した。

 アムネスティ・インターナショナル日本の寺中誠事務局長は「在日外国人に対する厳しい目を変えないまま、世間の批判をかわそうとする内容に見える。在留特別許可制度は本来、最後の救済手段であり、対象の間口は不法入国者を含め、もっと広くあるべきではないか」と注文を付けた。

==============

 ■解説
 ◇出頭を促して救済へ

 8日に成立した改正出入国管理法の施行後は、13万人いるとされる不法滞在者に身分証明書は発行されない。在留資格を偽装するなどして長年暮らしてきた不法滞在者にとって、今後は摘発の可能性が高まる。ガイドライン見直しは、不法滞在者に在留特別許可への期待感を与えて摘発前に入管へ自発的に出頭させ、一定数の在留を認める狙いがある。

 従来のガイドラインでは、不法滞在者が入管に出頭しても、必ずしも自身が在留を許可されるか分からないとの声が上がっていた。入国後に在留資格が切れるなどで不法滞在となった外国人の多くが、退去強制処分を恐れ何年間も身分を隠して暮らしている。

 結果として、不法滞在ながら日本に定着して子供を産み、その子供が学校に進学した後に摘発されるケースが相次いだ。「母国は日本」と訴える中学生の長女を残して両親が退去強制処分を受けたカルデロンさん一家のケースもその一例だ。

 法務省はガイドライン見直しについて、必ずしも要件の緩和ではないと説明する。

 だが、一定の年数を経過した場合に在留を認める方向性を示したことは確かだ。摘発に掛かるコストを減らすとともに、今後の運用で不幸な長期不法滞在の家族を減らす結果につながるだろう。


ここで、改めて冒頭に書いたTV番組の記憶を引っ張り出してみると、例えばカルデロン一家のご両親は偽造旅券で入国しているということもあり、「帰りたくない」不法滞在者だったわけです。
「帰りたくない」心情に対して、法で保護する(または便宜をはかる)ことは、法治国家としてはあり得ないことだと思いますが。

加えて、不法滞在に関して、不法残留(特に止むを得ない事情による在留期間切れ)か不法入国なのかを切り分けずに、すべて「かわいそうじゃないか」「気の毒じゃないか」と感情で論じるのは、法律に影響するこういった件では不適切だと思います。
【参考】不法滞在−Wikipedia
(最近国内の裁判でもそういうの多いですよね。ご遺族の心情として理解もでき、自分も当事者であったら同じ思いをするだろうと思いつつ、心情に添った判決を!と法に求めることには違和感があります)


ところで、以前10年程いた職場では、海外の職人さんが仕事で多く来ていました。
彼らとは数年間一緒に働いていましたが、雇い主である企業がビザなどの手続きをしていたと記憶しています。

ねこねこ自身は海外で働いた経験がないので、色々な国での手続き事情と日本の手続き事情というのは比べようもなく無知でお恥かしい限りですが、日本というのはそんなに正規の入国や滞在に関する手続きが難しい国なのでしょうか。
また、偽造旅券などで裏の手を使って日本に来るには、莫大な費用がかかると聞いていますが、正規の入国とどちらが費用がかかるのでしょう。

日本に正規に入国できない以前に、自国を正規に出国できないのだとしたら、そういった人たちが日本にカンタンに流入し定着できることに大変な危機感を感じますが、いかがでしょうか。

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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
お待ちしておりましたー!おひさしブリーフ!!いやあ、どうされているかなーっと案じておりました。私のブログはほぼ放置状態ですので(笑)、まあ何というか、ですが(苦笑)というか最近自宅PC立ち上げるとピーピー音出して、動いてくれないんですよー(泣)近々コンビニPC修理屋みたいなところに持っていってみます。新しいPC買うほど余裕ないし(涙)

さて、記事の件ですが、ほんと心情的なところはわからいでもないですが、それでもやはり法治国家である限り、法は厳格に適用すべきだと思いますし、なんでもかんでも心情で動いていては世の中何も成り立たなくなります。NGOにしても毎日新聞にしても、社会の公器として働く意志があるなら、まともな論壇をはっていただきたいものですね。
ファイブ
2009/07/11 16:10
連※すいません(汗)

10数年前の阪神大震災の折、人手不足で明らかに東、南アジア系の「山田さん」「田中さん」達を現場に受け入れました。結果、数日後に入局管理局と警察に呼び出されることに。何がいい悪い言う訳ではありませんが、やはり虚偽を重ねて他国に不法入国することを肯定する気持ちにはなりません。決して、自分が出頭したことがうんぬんではなく、その後、自分の現場に来ていた人達が失踪、最終的に罪を働いていたことを聞かされたから。一抹自分も罪の一部に荷担したような気分にもなり...とにもかくにも、情緒だけで物事を進めるようなことのないよう求める次第です。

ファイブ
2009/07/11 16:13
>ファイブさん
ビープ音みたいなのがするのであれば、メモリ(RAM)の異常かも^^;
もしそれならメモリ交換で直ったりするので、一度専門のお店で見てもらってくださいまし^^

本当にご心配をおかけしました。また毎日とはいかないまでも、諦めずに更新しますw

阪神大震災の時そんなことがあったのですか!
あの大変だったときに一緒に働いてくれたことには変わりはないですけど、そこに感謝することと不法の事実を見ないフリをすることは違いますよね。

不法入国の事情は色々でしょうが、本国の雇用事情や社会の問題というのが深く関わっています。
だからといって日本が他国に内政干渉なんてできませんから、支援者の方々は多方面の支援(政府によるODAなども含めて)も視野に入れて、日本の法を曲げるのではなく彼らと彼らの母国により有益になる方法をよく考えてもらいたいですね。
ねこねこ
2009/07/12 10:22

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